本稿は、パブリッシャーTwo Cakes Studioの最新タイトルを紹介するタイアップ記事です。
『TIC-TAC: Twelve o'clock』は、90年代初頭のカルトホラー映画にインスパイアされたホラーアドベンチャーゲームだ。ウクライナを拠点とするインディーゲーム開発スタジオ"ARMAG"が手掛ける。舞台となるのは、生徒の失踪を機に閉鎖された曰く付きの学校。行方不明となった仲間を捜し出すため、少年たちが夜の校内に潜む暗い謎へと挑んでいく。
本作はもともと2023年ごろのリリースを目標に開発が進められていたが、ロシアのウクライナ侵攻により開発延期を余儀なくされた背景を持つ。日本国内では「INDIE Live Expo 2025」に出展されたこともあるため、記憶にある方もいるだろう。本稿では、5年以上の開発期間を経て2026年8月20日にローンチを迎えた本作の内容を紹介しよう。

消えた友人と、10年前に起きた凄惨な事件
舞台は1985年9月。ある日、仲間のひとりであるクラークが忽然と姿を消した。警察は捜査を名目に学校を閉鎖するも、有力な手がかりは掴めないまま時間だけが無情に過ぎていく――。
大人のやり方をただ待っているわけにはいかない。少年たちは自らの手で友人を捜し出すべく、行動を開始する。
手がかりとなったのは、公文書館で見つけ出した1970年代の古い新聞記事だ。かつてその学校では、チアリーダーのジェニファー・フォックスが失踪した末、校内の女子トイレで遺体となって発見される凄惨な事件が起きていた。当時は事件の揉み消しが図られたものの、少女への暴力や執拗な嫌がらせを捉えた映像がメディアへ流出したことで地域全体を揺るがすスキャンダルへと発展したのだという。
当時の事件で、ジェニファーが姿を消してから遺体で見つかるまでに要した時間は「2週間」。クラークの失踪からすでに1週間が経過した今、残された猶予はあと「1週間」しかない。過去の惨劇と今回の事件に奇妙な重なりを感じ取った少年たちは、夜の校内へ独自に迫る危険な計画を企てる。
少年たちの役割分担と潜入計画
直接校内を歩き回るリスクを避けるため、彼らが目をつけたのは校内の警備室からアクセス可能な防犯カメラシステムだ。少年たちはトランシーバーを握りしめ、それぞれの持ち場へと散っていく。
- ウィル:公文書館に勤める父親から鍵をくすね、地下保管庫で学校の忌まわしい過去を捜索
- コーリー:学校へ通じる道路に陣取り、外からの接近者を警戒
- リバー:プレイヤーが操作を担当する実質的な主人公。ガレージから警備室へ潜入し、防犯カメラ越しに夜の校内を監視・探索
- ジェリー:拠点に残り、専門書やPCを駆使して全員の行動をバックアップ
夜を乗り越えるたびに、ウィルによって公文書館の地下から新たな記録が次々と発掘されていく。浮かび上がってくるのは、ジェニファーの事件だけに留まらない、この地に幾重にも眠る忌まわしい惨劇の数々。友人を捜索するための調査は、やがて少年たち自身も予期していなかった恐るべき真実へと迫っていく――。
果たして彼らは、迫り来るタイムリミットまでに友人を無事に救い出すことができるのか……。静寂に包まれた夜の学校を舞台に、少年たちの7日間にわたる捜索劇が幕を開ける。
監視カメラと電源管理で耐え抜く深夜の6時間
プレイヤーの目的は、深夜0時から朝6時までの6時間を無事に過ごすこと。
――ただし、第1夜はいわばチュートリアル。警備室に潜入したリバーが監視カメラの映像をチェックしていると、やがてチアリーダー姿をしたジェニファーの悪霊が出現。徐々に警備室へと迫り来る姿にはなす術もなく、出入り口のドアにシャッターを下ろしても悪霊には通用せずリバーは昏倒させられてしまう。
しかし、ウィルが公文書館で見つけ出した「六芒星の魔法陣が悪霊を防ぐ」という記録により、第2夜からはシャッターにペンキで魔法陣を描くことで防備を固められるようになる。ここからが本格的なサバイバルのスタートだ。
自由に移動できる臨場感と、予期せぬトラブルへの対処
本作は『Five Nights at Freddy's』にインスパイアされた監視サバイバルホラーの要素を取り入れつつも、固定視点ではなく警備室や隣接するガレージをプレイヤー自身の足で自由に歩き回れる点が大きな違いだ。
校内には複数の監視カメラが設置されており、警備室へ通じる侵入ルートを見張らねばならない。悪霊が警備室の前まで迫ってきたら、ドア横のスイッチを直接押してシャッターを下ろす必要がある。だが、閉鎖中はあっという間に電力を消費し、体感では1分と持たない。電力を完全に失うと警備室は非常灯を残して闇に包まれ、監視カメラも使えなくなってしまうため、ガレージにある発電機の維持が生命線となる。
しかし、発電機を回している最中にも部品が壊れて、予備を探さねばならなくなるといったトラブルも発生する。さらに、発電機のチャージ時には閉めておいたシャッターも自動的に解除されてしまう。加えて、一定確率でシステムに再起動がかかり、監視カメラにアクセスができなくなる。
そのため、「いつまでカメラを注視し、どのタイミングで発電機へ向かうか」の判断が重要だ。悪霊が警備室へ到達するタイミングの見極めはある程度感覚に頼ることになり、トライアル&エラーを重ねていくことになる。
夜を乗り越えるたびに増える作業と、深まる怪異の謎
夜を乗り越えるごとに、対処しなければならない問題は複雑さを増していく。水道管のゆるんだバルブを締めて水漏れによる発電機のショートを防いだり、故障した部品の交換に追われたりと、こなすべき作業が次々と追加されていく。また、前日にはシグナルが途切れていた監視カメラが突然復旧し、チェックすべき映像が増えるといった変化も現れる。
さらに、警備室を襲撃するのはジェニファーだけではない。なぜ事件の犠牲者以外にも悪霊が存在しているのか――。増大する作業量と恐怖に追われながらも、この地に眠る謎が少しずつプレイヤーへと迫り来る。
日本語の翻訳品質と、今後のアップデートへの期待
本作は英語のフルボイスに対応し、テキストのみ日本語に対応している。ただし、ローンチ時点で収録されている内容は機械翻訳とみられ、昨今のAI翻訳とも異なる直訳気味な文章が目立つ。
特にストーリーの導入や幕間のカットシーンにおける少年たちの会話は、長尺なテキストが多いこともあって不自然さが顕著だ。一方でメニュー画面などのUIや、本編中のトランシーバーによるやり取りは意味を把握しやすく、ゲームプレイそのものを進めるうえで大きな支障はない。物語への没入感をより高めるためにも、今後のアップデートによる改善に期待したいところだ。
とはいえ、不気味さとサスペンスが漂う空気感や、警備室とガレージを自らの足で駆け回る忙しくもスリリングなサバイバルホラーとしての手応えは確かだ。カルトホラーのようなダークな世界観に惹かれる方や、一味違う監視サバイバルを求めているプレイヤーは、ぜひこの過酷な夜の捜索劇に挑んでみてほしい。
『TIC-TAC: Twelve o'clock』は、PC(Steam)にて2026年8月20日より配信中だ。なお、日程は未定だがコンソール(Nintendo Switch(※), PlayStation 5, Xbox Series X/S)向けにも配信が予定されている。
※Nintendo Switchはグローバル向けのNintendo Storeでの配信となるが、対応言語リストには日本語が含まれている。
| 基本情報 | TIC-TAC: Twelve o'clock |
|---|---|
| 開発 | ARMAG |
| 販売 | Two Cakes Studio |
| 配信日 | 2026年8月20日 |
| 言語 | 日本語有り |
| 価格 | 1,200円(Steam) |
ライター:朝比奈 編集:レイリー