

『勇者パーティはぜんめつしました。』は、壊れてしまった仲間の〈業〉と向き合い、一緒にケジメをつける高湿度・激重感情RPGです。
あなたは、ダンジョンで行方知れずとなった勇者パーティの救出隊、その生き残り。
やっとのことで彼らを見つけたと思ったら、そこにいたのは……
言葉を失った「勇者」
魔力を失った「魔法使い」
身体を失った「戦士」
そして、██を失った「僧侶」。
ようやく見つけた勇者パーティは、それぞれどこかが壊れてしまっているのでした。
あなたはこの中から、たったひとりをパートナーとし、ダンジョンから脱出することになります。
彼らの元にたどり着いたのは、あなただけ。
あなたが救えるのは、ひとりだけ。誰を連れていくかは、あなたが選びます。
ダンジョンに潜むのは、危険なトラップ、厄介な敵、そして彼らが積み上げてきた〈因縁〉。
限界状況、ふたりきりのダンジョン探索。そこで生まれるのは絆か、疑心か、依存か。
あなたがどう感じたかで、この冒険は進んでいきます。
ダンジョンにはトラップやモンスターが潜んでいます。危険を避けて安全な道を行くか、経験や物資のために、あえてリスクをとるかは、あなた次第です。
敵との戦闘は、ターンベースのカードバトル。手持ちのアイテムはすべて「手札」となり、それぞれに使用回数があります。敵の次の行動は事前に予告されるので、限られた物資でどう応えるかがキモです。
戦闘にはパートナーも参加します。瀕死から蘇る勇者、捨て身で暴れる戦士、強力な回復術の僧侶──選んだ相手で、戦い方は一変します。ちなみに魔力を失った魔法使いに「火炎の杖」を持たせても、ダメージはゼロですからご注意を。
アイテムの主な入手手段は、敵から「奪う」こと。攻撃で敵の体勢を崩し、武器の「最後の一回」を叩き込めば「致命の一撃」が発生。即座に敵を倒し、装備を奪いとることができます。
敵によって奪えるアイテムは決まっています。どの敵から、何を奪うか。
長旅を見据えた計画も、戦略のうちです。
武器やアイテムには使用回数があり、使い切れば壊れてしまいます。
ただし、壊れる瞬間──「最後の一回」は、非常に強力です。
「最後の一回」ではダメージや回復量が跳ね上がり、特殊な効果が発生することも。ふだんは自分のHPを削って斬る「ライフレスソード」も、最後の一回だけは、敵からHPを吸収します。
使用回数が残っていても、わざと砕くことが可能。「致命の一撃」にも武器の破壊が必要ですから、物資が乏しくても、あえて次々と使い捨てたほうが有利な局面もあります。
そして、装備を砕くことには、もうひとつ意味があります……。
砕いたアイテムからは、「呪い」が生まれます。ダンジョンに渦巻く呪いは、ここで起きる運命を捻じ曲げる力。
踏んでしまった罠も、最悪のルーレットの引きも、呪いで「あらがう」ことで、無かったことにできるのです。
運悪く倒れたら、その階層からリトライ。ため込んだ呪いから欲しいアイテムを生み出し、残りはそのまま経験値に。死ぬたびに、次の挑戦が有利になります。
奪って、砕いて、呪いに変えて、死んだらもういちど。今は攻略が難しくても、繰り返せば活路が見えるはずです。
ダンジョンを進むのも、敵と戦うのも、この旅路はすべて、あなたとパートナー、ふたりの物語です。
道中の会話を通して、あなたは相手を深く知ることになります。抱えた秘密や、ダンジョンに残した〈因縁〉と向き合うこともあるでしょう。
関係はあなたの選択で変化し、物語もまた変化します。それは絆かもしれないし、疑心かもしれないし、依存かもしれません。
各キャラクターのルートは完全に独立。ダンジョンを抜けた先の結末は、選んだ相手と、あなたの気持ち次第でまったく別のものになります。
もし他の物語を見たくなったら……その時は、再びこの冒険をさいしょからはじめましょう。
テキストボリューム:40万字以上
想定プレイ時間:1ルート6時間。キャラごとに1ルート、計4ルート。各ルートはマルチエンディングになっています
イラスト枚数:400枚以上、1枚1枚描き下ろし
武器・アイテム数:100種類以上。ゲームの進行に応じて、出現アイテムも大きく変わります
選べる戦闘スタイル:目押しで戦う「決意と意思」、確率で戦う「選択と運命」の2種類から選択可能。どちらを選んでも、ストーリーに影響はなく最後まで楽しめます
あなたが物語の初めに出会う、勇者パーティの面々。
彼らは与えられた「加護」の力で死ぬことはありません。死んでも、蘇る。
だから、彼らは力を奪われました。死ぬことはありませんが、もはや身動きは取れません。
ダンジョンの奥、たどりついた救出隊はあなただけ。とても、全員を連れて出ることはできません。
ここから出るには、ひとりだけを選ぶ必要があります。

パーティのリーダーで、おとぎ話にでも出てきそうな「勇者」その人。ただし今しゃべれるのは「はい」「いいえ」のふたつだけです。
本人はいたって前向きで、非常にタフなのでダンジョンでも心強い相棒です。ただ、いきなりその辺のツボを割ったりと、行動が読めないのが玉にきず。
「はい!」「いいえ!」
返事はこれしかありません。それでも不思議と、会話は成立してしまいます。
その「はい」に何が込められているのかを確かめられるのは、隣を歩くあなただけです。

強大な魔法をあやつり、戦闘・探索、なんでもござれの万能魔法使い。ただし今はその魔力を失い、何ひとつできません。
それでも、あの魔法の数々を支えていた膨大な知識は失われていません。あなたを殺すはずのトラップやギミックも、魔法使いの知恵を借りれば避けられるかもしれません。
「人格はさておいて、誰かの役に立てる力がある。それが私達の存在理由で、存在価値だった。」
力を持たない自分に、何の価値があるのか。
魔法使いと行く旅は、その問いと一緒に進むことになります。

強靭な肉体を持った戦士……でしたが、「ぜんめつ」の折に、魂をかわいらしい人形に移されてしまいました。本人は新しい身体がお気に入りのようで、脆くなった細腕で危険を顧みずに戦います。「俺って超かわいくねー!?」
……そして、ふとした瞬間にこぼれます。
「さて、じゃあよォ。こいつは、殺すか?」
ふざけた軽口の一方、「たしかに戦士らしい」一面ものぞかせます。その本心が見えてくるのは、旅がずっと深くなってからです。
面倒見がよく、信心深い僧侶。最近、「大いなる神」という得体のしれない何かに宗旨替えをしました。
それが何なのかは誰も知りません。僧侶が何を失ったのかも、誰も知りません。
強力な回復魔法は今も健在。ダンジョンを生き延びるうえで、これ以上のパートナーはいないでしょう。
「私は運命を見たのです。」
ただしその狂信ゆえか、出てくる言葉は支離滅裂。まともな話は通じません。
僧侶が何を信じ、何を見ているのか——それはたぶん、このダンジョンでいちばん深い謎です。

勇者パーティがこんなことになったのには、もちろんワケがあります。
旅の道中、その元凶に出くわすこともあるでしょう。
「そんなに知りたかったら教えてやるよ…… そいつがどんな奴か……。」
「さぁいらして、あなたは私のものでしょう!?」
「本当にそいつのことを守りきれるのか……確かめてやろうじゃないか!!!」
なぜ彼らは勇者パーティの力を奪い、ダンジョンの奥底へ閉じ込めたのか?
冒険を進めるうちに、その因縁も明らかになるはずです。