

兄のアパートに踏み込んだあなたを待っていたのは、兄の最後の実験のために作った、奇妙な装置だけ。その装置は、人間を潜在意識の奥深くへと潜りこませる機能を宿しているのです。
装置を修理し、中に入ると、兄の後を追って「明滅世界」へと旅立ちます。変幻自在にして非現実的なこの世界は記憶によって構成され、現実すらも溶け合ってしまい、信じるに値するものは音しかありません。
兄が何を探していたのか、そしてなぜ帰ってこなかったのか、その理由を探りましょう。

『サブリュストラム』において、音はただの雰囲気作りに留まりません。ゲームプレイ、そして物語の両方を形作る要素なのです。
音声には物語が宿り、パズルを突き動かします。周波数を合わせ、ノイズに混ざる声の指示に従い、自分の耳が捉えた言葉を解読しましょう。1つのロケーションは広大な楽器であり、通り抜けるためには演奏と調音が欠かせないのです。
元は「Metro 2033」の共同作曲を務めたダークアンビエントプロジェクト「Anthesteria」が、インタラクティブな音楽体験として構想していた『サブリュストラム』は、その最初の一音から発展していき、サイコロジカル・アドベンチャーとして進化を遂げました。

「明滅世界」の探索:乱れた精神が形作る、非現実的な世界。夢のようなリミナルスペース、華美なヴィクトリアン様式の機械、そして闇の感情が巣食う空っぽの空間が待ち受けています。ひび割れた心が形を保とうと足掻く中、この世界は変幻し、重なり合い、上書きされていきます。
『サブリュストラム』のスタイルは、ビンテージレンズや年代物のフィルムの粒子が描き上げる映像を思わせます。それは黎明期の映画にある作家主義の映像作品からかもし出される刹那的な感覚と、儚い夢を捉えた視覚言語なのです。

ユング心理学とカフカエスク作品からインスパイアされた『サブリュストラム』は、さながら精神分析の診察のように紐解かれていきます。悲痛、過去を変えることはできないという事実、そしてそれらを受け入れるための長く険しい道のりがテーマとなる物語です。
最終的には、物語のテーマは他者への未練を断ち切り、ようやく別れを告げた後、去っていった者――そしてあなた自身――の忘れ形見を見つけることへと変化していくのです。

『サブリュストラム』は、KRI Awardsにて「Best Adventure Game」と「Best Sound Design」に輝き、カルト的人気を誇った2008年の同名作品の完全刷新版です。オリジナル版の制作陣によって、探索可能な3Dゲームとして徹底的に作り直されており、オリジナル版の非現実的な光景と、音を最重視するゲームデザインはそのままに、圧巻の美麗なグラフィックによって生まれ変わりました。
本作の開発チームには「PUBG」「Call of Duty: Modern Warfare II」の制作に携わり、UbisoftやIce-Pick Lodgeに所属していたベテランも含まれています。